ご無沙汰しております。
あまりにも久しぶりな旅行記となってしまいました。
2023年7月に息子が生まれてからというもの、息子と過ごす日々があまりにも楽しく忙しく、2024年10月には33年間生まれ育った千葉から妻の地元神戸に引越し、転職し、家を買い、息子は2歳のやんちゃ小僧に…
人生のありとあらゆる事が変わり人生史上最も忙しく、旅どころの話ではない日々が続いていたが、4月末に初子連れ海外をして「あっまた一人旅したいな」なんて思った。
それも遠くへ。
予定は9月、5日間なら取れる。
だいぶ先だが妻にも許可をいただき行き先を決めた。
エジプトだ。
ずっと前から気になっていたピラミッド前にあるKFCに行こう。
早速スカイスキャナーでフライトを調べる。
安い順で並べると真っ先に出てきたのは安い順トップ常連の中国東方航空であった。
「やはり中国東方航空か」と思いつつ、他フライトも見てみるが明らかに段違いに安い。
なるべく安く旅をしたい私からすると、中国東方航空以外の選択肢はなくなる。
しかし、私はコロナ禍前の中国東方航空で疲弊した記憶があった。
背もたれが壊れガタガタの座席、女帝のようなキャビンクルー、殺伐とした機内……
予約の手が止まる。
しかしこの運賃は明らかに魅力的。
そんな自問自答を数日間繰り返して遂に発券した。
旅程は2泊5日
1日目朝カイロに到着し、2日目は丸一日行動、3日目は朝空港へ向かう。
我ながら短日程だとは思うが、やはりこれくらいが性に合うのだった。
という事でそんなエジプト2泊5日旅の旅行記を出発編・滞在編・帰国編の3つに分けて書いていこうと思う。
今回は自宅出発からギザの宿に到着するまでをまとめたので、暇つぶし程度に読んでいただけたら幸いである。
自宅出発〜上海へ
準備を整えて自宅を出る。
ちなみに今回の旅は久しぶりであり初めての国ということで、かなり入念に準備をした。
気になる方は以下記事も見て頂けたら嬉しい。
息子が生まれてから3日間丸々離れるというのは初めての経験故に、寂しさが込み上げる。
今回の旅中は終始この寂しさがあった。
そして神戸市民になって初めての海外一人旅、関空から一人で海外に飛び立つのも初。
慣れない気分のまま三宮駅に到着し、リムジンバス乗り場に向かうと関空行きはすでに長蛇の列であったが、無事最後のひと席に乗車することができた。
バスに揺られて約1時間、関空に到着。
成田羽田に慣れている自分としてはいつも思うことなのだが、関空の中国人旅客の多さにはいつも驚かされる。
中国の方々は関西の方がお好みなのだろうか。
少し早めの昼ごはんを食べたりなんかしていたら、あっという間にカウンターオープンの時間となった。
関西発中国東方航空のフライトは出発3時間前からカウンターオープンとなっている。

今回搭乗するMU516便は11:20から開始となっており、私も開始と同時に列に並ぶ。
この時点で大行列ではあるが意外にもサクサクと進み、11:52にはチェックイン手続きは完了した。
事前に調べた際、中国東方航空は日付跨ぎ乗継や乗継時間が長い場合は一旦中国に入国し荷物をピックアップする必要があるという情報もあったが、私が利用した際は往復上海でのピックアップは不要で最終目的地までスルーで行くとの事であった。
この辺りの詳細や今回の中国東方航空搭乗記は以下記事にて記しているため、気になる方は参考にしていただけたら幸いである。
【中国東方航空搭乗記】想像の120倍快適な関西↔︎カイロフライト
チェックインと保安検査を済ませ、ラウンジでダラダラ過ごしゲートへ向かう。
MU516便上海行きの搭乗ゲート付近は中国人旅客60%日本人旅客40%といった感じで、中国人旅客が多い印象だったが、関西のおっちゃんおばちゃんの元気は凄まじく搭乗開始までひたすら関西弁が響いていた。
そんなおっちゃんおばちゃんの一部が海外でのスマホの使い方がわからないらしく、なぜかその会話に巻き込まれる近くにいた日本語を話せる中国人若者。
気の弱そうな若者はスマホの使い方のレクチャーから通信会社への電話確認までさせられていて些か不憫であった。中国人若者ありがとう。
搭乗してみると、ゲートに響き渡っていた関西弁は静まり快適な機内となった。
約1時間遅れて離陸し、30分程度で機内食タイム。

このチャーハンがあまりにも美味しく、この時点で「中国東方航空の機内食は不味い」というイメージは吹き飛ぶ。今後のフライトの機内食にも期待度が上がる。
機内食を楽しみ、持ってきた本でも読むかというタイミングで機体はあっという間に高度を落とし着陸体勢に入った。
上海〜宿へ
上海浦東国際空港に約1時間遅れて到着した機体を降り、トランスファーの案内に従ってゆるゆると歩く。
なんせ次のカイロ行きの便まで9時間ある。
中国東方航空は遅延が多いと聞き、乗継時間を多めに確保していたためだ。
本来なら中国に入国でもして上海観光とでも行きたいところだが、今回はおとなしくラウンジでダラダラと過ごそうと決めていた。
まず目指すラウンジはシャワーがある「VIP Lounge 39」でT1にある。
今回はS1に到着したため、シャトルトレインに乗車しT1へ向かう。
上海浦東空港はターミナルがT1・T2・S1・S2というように複数に分かれているが、各ターミナルは制限エリア内でシャトルトレインにて接続されているため、自由に行き来することができて比較的便利。
VIP Lounge 39はシャトルトレインエリア行きのエレベーターの裏側のエレベーターを上がるとある(文書だとわかりにくい)
久しぶりにプライオリティパスを使いラウンジにはいると、外観からは想像つかない広さで驚く。
ひとまずはシャワーを浴びたいって事でラウンジ奥にあるシャワールームへ。
シャワーを利用する際は近くにいるスタッフに声をかけ、搭乗券を提示すれば空いているシャワーブースに案内してくれる。
私が使用した際は特に待ちもなくスムーズであった。
シャワーブース内はこんな感じ。
タオルやドライヤーはもちろんシャンプー・ボディソープ等のアメニティもしっかり揃っているので、何も用意する必要はない。
私的にここのボディソープがめちゃくちゃ良い匂いで普通に欲しかった。
シャワーを浴びすっきりしたところで、食事タイム。

このラウンジではワンタンスープや麺類を注文式で作ってくれる。
この麺がまた美味しい事美味しい事。
久しぶりに中国旅行をしたくなった。
シャワーも食事も済ませ、ひたすらとダラダラ過ごす。
ラウンジ内は日本人も多く、終始日本語が聞こえていた。
シンプルにうるさい。
うるさいのだ。
中国の空港なのに中国語など全く聞こえず、日本人老夫婦の奥様の方がとにかく一方的に喋っている。
中国といえば常に怒鳴っているような中国語がそこかしこで響き渡っていたではないか。
それが久しぶりに来てみたら静かなラウンジ内で周りなど微塵も気にせず大声で喋るおばさんばかり目立ち、中国らしさ(と言っていいのかはわからんが)はすっかり形をひそめていた。
そんな人間観察をしつつ、次のラウンジへと向かう。
せっかくなら行けるラウンジには全て行っておきたいのだ。
次に向かうラウンジはS1にある「VIP Lounge120」
しかしこの記事を書きながら気付いたが、驚くことに写真を一枚も撮っていなかった。
こんな旅行記を書いている人間としてあるまじき行為。
申し訳ない。
こちらのラウンジに入ったのが営業終了1時間前ということもあり、ラウンジ内にはホットミールがなく閑散としていたがその分ゆっくりはできた。
ということで営業終了する23時までダラダラと過ごし、カイロ行きの便が待つゲートへ向かう。
これまたゲート付近で飛行機を眺めながらダラダラと過ごす。
こんなにダラダラと過ごすのは息子が生まれてから初めてである。
そんなこんなで搭乗が始まる。



さすがA350、機内が圧倒的に清潔である。
そんな機内にはこれまた驚くべきことに日本人が多く、自席の周囲前後左右は全員日本人であった。
日本発便なのではないかと思わせるようなMU223便は定刻通り離陸、約11時間の空の旅が始まった。
深夜便ということもあり、基本的にはほぼ就寝時間ということで機内は暗いままであったが、機内食は離陸後1時間後頃と着陸3時間前頃の計2回出た。


これがやはりメインはしっかり美味い。メインは。
これは今回搭乗した中国東方航空各フライトに言えることだが、メインは美味いがどうもそれ以外は絶妙に口に合わなかった。
とはいえ、メインは想像の100倍は美味いので特に文句もない。
機内食時間以外は大量にダウンロードした映画を貪るように観る。
2歳の息子と過ごしていると日常の中で映画を静かに観ている時間など1秒もとれないため、非常に貴重な時間であった。
そんなこんなしていると、あっという間に着陸の時間。
結局1秒も眠ることなくエジプトに降り立った。
予想に反して全く暑くない朝9時のエジプト。
心地いい気温と風に寝不足も吹き飛ぶ。
日本のあの蒸し暑さは一体なんなんだと思いながら、ターミナル行きのバスに揺られ流れるようにイミグレ手前まできた。
エジプト入国にあたり日本人もビザが必要だが、イミグレ手前のビザカウンターで25米ドルを支払えば何の問題もなく取得できる。
私が行った際は現金のみの取り扱いで、近くにあるATM4つは全て故障していたようで現金を持たない方々は苦労したようだ。
そのため、エジプトに行く際はとにかく25米ドルだけでも持っていくことをお勧めする。
ちなみに私の前に並んでいた日本人旅行者たちは3人分のビザ代金75米ドルをなぜか1ドル紙幣で支払いをしていて、さすがのエジプト人スタッフも引いていた。
ビザを手に入れたらそのままイミグレへ向かう。
共に降機した人たちはどこへ行ったのかというほどに全く人のいないイミグレを、なんの問題もなく通過し無事エジプトへと入国した。

ちなみに降機後の時間としてはこんな感じ
9:03降機
9:15ビザ購入
9:22イミグレ通過
早い。早すぎる。最高だ。
と思っていたら荷物が出てくるのが遅く、結局空港の外に出たのは10時過ぎであった。
ちなみに渡航前に調べたところノートパソコンの持ち込みは制限されており、入国時に税関で申告する必要があるという情報をJALのサイトで見かけたため念のため税関職員に聞いてみた。
私「パソコン持ってるけど申請必要?」
職員「中国人か?」
私「日本人やで」
職員「行ってヨシ」
なんともまぁ、日本人でよかった。多分中国人だったら何かしらの問答があったのだろうと思う。
空港の外に出て私の名前を書いた札を持つホテルの送迎スタッフと合流する。
空港を行き来するタクシー及びUberは頗る評判が悪く、あれやこれや理由をつけてはお金をせびってくるという情報を得ていたので、片道無料空港送迎付きのホテルを予約していたのだ。
到着して早々面倒で嫌な思いをするくらいなら、こういった手段を選ぶのも手である。
何もタクシーやUberにこだわる必要はどこにもない。
今回の送迎はミニバンに私含め6名の相乗りとなっていて、何と全員日本人であった。

カイロ空港を出て走る車窓から見る街は土色でワクワクする。
カイロを抜けギザに近づいたタイミングで寡黙だったドライバーさんが声を上げる
「ピラミッ!!」
眼前に突如現れたピラミッドを前に私含め車内の日本人全員がわぁぁぁと声を上げる。
テンションも上がったまま、カイロ空港出発から50分程度でホテルへと到着。
なんとチェックイン時間より3時間早めに部屋を開けてくれた。ありがたい。
早速部屋に入り窓を開けると、目の前にはピラミッドとスフィンクスが鎮座していたのであった。
続く……