オーロラを見たくなり初めて一人で行った海外旅行先、フィンランド・ロヴァニエミについてご紹介したいと思います。
結果的にオーロラは全く見えなかったため、オーロラを見て人生観が変わったみたいな話は1mmもありませんです。
目次
なぜフィンランドのロヴァニエミを選んだのか
それはとある旅ブログにあった写真を見て感激したからです。
今思うとロヴァニエミ以外にも、カナダのイエローナイフやアイスランドのレイキャビクなどオーロラ観測により向いた地はたくさんありますが、とにかくロヴァニエミしか見えておりませんでした。
それにイエローナイフやレイキャビクより旅費が安かったというのもあります
フィンランド旅行の予約から準備まで
この旅行は人生初の一人海外旅行ともあり、旅行代理店の旅工房さんを通して航空券とホテルのみのフリープランと追加でモイモイ号で行くオーロラ観測ツアーを予約しました。
旅工房さんを選んだ理由
その他大手旅行代理店も調べましたが、どこも一人で行くとなると表示額の他に一人部屋追加代金がかかる…
パックツアーの場合一部屋に二人泊まる事を前提にお店側が部屋を抑え、料金を設定しています。そのため一人での利用となるとお店側に利益が出にくく、一人部屋追加代金として割増されます。
しかし、旅工房さんは一人部屋追加代金のない一人旅ツアーなるものがあり他社と比べかなり安く行けるのです。
いざ予約へ
もちろんネットからも予約できますが、初心者だった私は不安点が多く直接お店で話を聞くことにしました。
周りは新婚さん(多分)やラブラブカップル(絶対そう)ばかりの中、男一人池袋を一望しながら親切丁寧な担当コンシェルジュさんと予約を進めていきます。
あらかじめホームページにてプランを決めていたので、手続き自体は30分もかからずに終了。あまりの早さに呆気にとられたまま池袋を後にしました。
パスポートの取得
池袋を後にし、そのまま近所の旅券センターにて都道府県収入証紙代2000円と収入印紙代の14000円、トータル16000円を支払い10年パスポートを発行。
約1週間後パスポートを受け取り、旅工房さんにパスポート番号・有効期限と名前のスペルを伝え全ての予約手続きが終了。あとは旅行当日を待つだけです。
パスポートの取得方法、旅工房での予約方法については下記の記事に分かりやすくまとめましたので、まだ持っていない方はご確認ください。
旅行用品の準備
旅行に行くにあたりまずは旅行に必要なものを揃えていくことにしました。
・スーツケース
・北欧の冬に耐えられる防寒着
・ガイドブック
・コンセント変換プラグ
・沢山のホッカイロ
・圧縮袋
・持ち運びアメニティセット
いざ出発当日
成田を昼12時に出発の便でしたが、当時旅行ド素人だった私、何かあって遅れたら大変だと万全を期して成田空港第二ターミナル内にあるカプセルホテル「ナインアワーズ」に前泊しました。
ナインアワーズについて
ナインアワーズ(9h)は、成田空港や赤坂、難波や京都など国内に12店舗を構えるカプセルホテルです。
私たちは3つの行動を時間に置き換え、
1h(汗を洗い流す)+7h(眠る)+1h(身支度)
としました。
この最もシンプルな宿泊の概念を基に「9h」は都市生活にジャストフィットする宿泊の機能と、世界に類を見ない新しい滞在価値を提供します
公式ホームページより
国際線搭乗手続きとゲートまで
チェックインカウンターに並んでいると段々と周りに外国人の方々が増え、まだ余裕で日本なのに既に緊張感MAX
今やマッハ2で返事ができるほどに慣れ親しんだやり取りの
「お鞄の中にマッチやライター、モバイルバッテリーやパソコンなどはありませんか?」
にもドキドキしながら返事をし、チェックインが終了。
その後は保安検査と出国手続きを行います。
金属探知機に反応されたら一大事になると思いこんでいた私は、金属を一切排除したパジャマの様な服装で保安検査に挑み、汚れを知らない真っさらなパスポートを出国審査場で提出し無事全ての手続きを終え、FinairのAY074便が待つ94番ゲートへ向かいます。
ゲート前に着いたらあとはパスポートとチケットを手に搭乗案内を待つだけです。
今見ると悶絶するほど恥ずかしいスウェットスタイル…
さよなら日本
搭乗開始
いよいよ搭乗が開始です。
私は当然エコノミークラス。隣にどんな人が来るんだろう。席は狭いのかな。などなど期待と不安を胸にエアバス社製A340(2016年時使用機材。現在のAY074便はA350が運用されています)に乗り込みます。
キャビンクルーに「Welcom On Board」と微笑みながら声をかけられ「へ、ヘロォ」などとヘラヘラと返しながら、予め指定していた窓側の座席(この選択が後に悪夢を引き起こすとも知らずに…)に着きます。
座席に着き辺りを観察していると、隣席にでそれはそれは瞳が真ブルーでサラサラな金髪が美しい大柄な男性がきました。お互い小さく会釈をしこの後約10時間のフライトの健闘を誓い合います。
離陸
エアバス社製A340がゆっくりと地上を進み、ちょっとしてからピタリと止まりゴォォォォォォという音とともに徐々に速度を上げ、遂に宙に浮かびました。
さよなら日本…
さよならみんな…
さよなら日本食…
さよならその他諸々…
たった5日間程度の観光旅行にも関わらず、まるで戦地に向かうかのごとくあらゆる物事に心の中で別れを告げつつ、眼下に広がる我が故郷千葉県を眺めていました。
今となっては眼下に広がる千葉県を見ても「平日に観光目的で飛行機に乗る優越感よ。さあさあ働け同僚供!」くらいにしか思いませんが。
機内にて
離陸して数分後、ドリンクとおつまみのサーブがありました。
その後少ししてから、機内食のサーブも。何を頼んだのかは忘れました。
そしてデザートにスーパーカップさんとおやつに黒い雷神ことブラックサンダーをもらいました。
高度約33000ftで食すスーパーカップとブラックサンダーはそれはそれは美味でありました。
座席選びの大事さを学んだ出来事
機内食を食べ、消灯し就寝時間。
数時間後尿意をもよおし起床したのですが、ここで事件が起きました。
隣の人パソコン開きながら寝てる…
これはどうしたものか。常に空気を読み、周りに迷惑などかけず、空気同然に生きてきた私です。私は我慢することとしました。
我慢すること約1時間、刻一刻と限界点が近付きそろそろダメかと諦めかけたその時、隣人さんが起きトイレに立ちました。そして私もトイレに駆け込むのでした。
ここで私は心に決めました
今後飛行機に乗ることがあれば通路側にしよう
と。
ヘルシンキ・ヴァンター空港に到着
隣席の方に「See you」と言ったら「あっバイバーイ!気をつけてフィンランドを楽しんでね!」と非常に綺麗な日本語で返され、唖然としながらも
遂にフィンランドに到着。
記念すべき海外一枚目の写真。
見事なまでの手振れから伝わる緊張感
入国審査
フィンランド語や英語が飛び交い、全く読めない看板を横目に入国審査に向かいます。
Next!!
圧倒的威圧感を放つ女性審査官が険しい顔して手招きしています。怖い。
ネットで「笑顔を忘れず、ハキハキと入国審査に臨もう!」とあったのでにこやかに初めてのフィンランド語で
モイ!※モイとはフィンランド語でこんにちはという意味
と返しましたが全くの無反応。
日本の出国スタンプしかないパスポートをペラペラめくり終えると、こちらを一瞥し何かを早口な英語で言ってきます。
私がまごついているとさらに怒るという対面20秒後にブチ切れです。過去最速ですよ。
近くにいた審査官を呼びまたそれを見た審査官もゾロゾロと集まってきます。
(こいつぁとんでもないぞ)
と本能が叫んでいます。
その中の一人がわかりやすくE-Ticketがあるかを聞いてくれて助かりましたが、その後も止まらぬ質問…
中一英語で挫折した私はよくわからないので、泊まる宿やツアー内容が書かれた書類を全て渡し安全な旅行者であることをアピールしました。
その後10分ほど、質問攻めされ日本に帰りたくなっていたらバチンッという音とともに唐突に記念すべき入国スタンプ一発目が押されました。
上下スウェットのパジャマスタイルに気持ち悪いニヤニヤスマイルからのモイ!一体何が怪しかったのかわかりませんが、人生初入国審査は過去最悪の思い出となりました。
最終目的地ロヴァニエミへ
さて、気を取り直してロヴァニエミへの乗り継ぎ便AY429が待つ、25番ゲートに到着しました。
乗り継ぎ時間が1時間と短かったため、降機→入国審査→保安検査→国内線ゲートをクリアできるか不安でしたが、ヘルシンキ空港のわかりやすさに助けられ入国審査で引きとめられても余裕で間に合いました。
ロヴァニエミ滞在
日本出発から約13時間、遂に憧れの地ロヴァニエミに到着です。
空港からホテルへ
ロヴァニエミ空港は規模が小さい地方空港です。
出発ロビーには数個のチェックインカウンターがあるだけ。
暖炉があったりと、北欧らしいオシャレさもあります。
到着後荷物をピックアップし外に出るまでの動線も至ってシンプルであり、迷いようがありません。
ロヴァニエミ空港から市内各ホテルまでのアクセスについて
ロヴァニエミ空港には電車が通っていないため、飛行機の到着に合わせて空港出口にいるシャトルバスかタクシーもしくはローカルバスしか移動方法がありません。
私は空港→ホテルではシャトルバスを利用し、ホテル→空港ではタクシーを利用しました。
シャトルバスの場合、空港を出たすぐの所に看板を持ったスタッフさんがいますので、自分が泊まるホテルを伝えましょう。そうすると、バスまで案内してくれます。
バスに乗り込む際念の為運転手さんにも、行き先を伝えます。そうすると、到着時「お前さんが泊まるホテルついたで」と親切に教えてもらえます。ちなみにこの技、わりとどこの国でも使えます。
ちなみに料金は7ユーロでした。乗る前か降りる時か言われたら支払いましょう。
オリジナル・ソコス・ホテル・バークナに到着
ロヴァニエミでお世話になるホテルに到着しチェックインを済ませます。
もちろん英語はわかりません。
イエスとセンキューが頼みの綱でしたが、フロントスタッフの皆様が本当に親切にしてくださり、無事部屋に入ることができました。
疲れ果てていたため荷物ぶん投げています。
休んでいる暇はありません、すぐにオーロラ観測ツアーの集合場所の「サンタクロースホテル」に行かなければなりません。
いざオーロラ鑑賞へ
ブログ冒頭でもお伝えした通り、オーロラは全く見えておりません。
集合場所のサンタクロースホテルへ
さて「モイモイ号で行くオーロラ鑑賞ツアー」に参加するため、集合地点であるサンタクロースホテルに向かいます。
オリジナル・ソコス・ホテル・バークナからサンタクロースホテルまでは徒歩5分かかりません。
ですが、雪に慣れていない日本人の方は気をつけてください。
この一本道実はちょっとした坂でして、雪が中途半端に降るとこうなります。
アイスバーンどころの騒ぎじゃないです。氷です。雪に慣れていない千葉県民の私は滞在中4回転び、フィンランドマダムに「まぁ!」なんて驚かれました。
そんなこんなでサンタクロースホテルに到着し、一階ロビーにて受付を済ませます。
モイモイ号について
今回予約したモイモイ号で行くオーロラ観測ツアーは日本人の方がガイドしてくださり、天候やオーロラの発生予想を考慮しその日に合わせた観測地点までバスで移動し、ロッジにて地元の方々が用意してくださったクッキーや軽食をいただきながらオーロラが出現するまで待つというもの。
価格は1万円でしたがお得だったと思います。
私が参加した時のお客さんは全員日本人で子連れのご夫婦や女子大生のグループやひとり旅の方がいらっしゃいました。
また、私は海外に行くと突如日本人とコミュニケーションを取りたくなくなるのですが、特に自己紹介タイム等もなく気楽でした。
オーロラ待機
さてロッジに到着しロッジ内真ん中にある囲炉裏でソーセージを焼きながらオーロラを待ちます。
美味すぎます。時たま外に出て空の様子を見ますが天気は生憎の曇り。
ロッジ内に些か不穏な空気が広がり始めます。そして私の体にも異変が生じてきました。
眠い!!!!!!
そう、時差ボケです。
この時フィンランドは23時、日本時間では朝の5時。暖かいロッジ内で軽食をいただき、尚且つフィンランドに到着しまだ数時間、眠くないわけがありません。
そして以降ほぼ記憶がございません。
バスでサンタクロースホテルまで戻りそこから徒歩でホテルに戻りそのまま寝たのだと思います。
そもそもオーロラって?
今回は見えなかったオーロラについてご紹介します。
※参考画像です。私は撮影しておりません。改めてこう見ると美しすぎて今からオーロラ鑑賞リベンジに行きたくなります。
オーロラとは、天体の極域付近に見られる大気の発光現象である。極光とも言う。
発生原理は、太陽風のプラズマが地球の磁力線に沿って高速で降下し大気の酸素原子や窒素原子を励起することによって発光すると考えられているが、その詳細はいまだ不明な点が多い。
Wikipediaより
そういうことです。考えるな感じろの世界です。
かなり噛み砕くと、太陽から発せられた太陽風が地球の大気に含まれる色々と衝突した時に発光しオーロラとなります。
そしてこのオーロラは北半球の緯度60〜70度の範囲「オーロラベルト」で頻繁に出現します。ちょうど北欧やカナダ・アラスカなど有名なオーロラ観測地はここに位置しているのです。
ということから、オーロラ=冬のイメージを持つ方が多いですが、実はオーロラって一年中発生しています。
ですが、オーロラ鑑賞において二つの大敵があります。それは光と雲です。太陽光はもちろん街の街頭などや、厚い雲は完全にオーロラ鑑賞の邪魔となります。
そうなると、夜が長く空気が澄んでいて晴天率の高い秋から冬がどうしてもオーロラ鑑賞に適した時期になりオーロラは冬の風物詩といった感覚になります。
条件さえ揃えば、夏の夜に花火感覚でオーロラを見たりなんかできたら最高ですね。
街中と食事とか買い物とか
ロヴァニエミ自体大きな街ではないので、基本的には歩いて回れます。
ろうそく橋(Jätkänkynttiläsilta)とケミ川(Kemijoki)(千葉にある検見川とは無関係)
サンポセンター(Sampokesukus)ショッピングセンターのような感じ。
北極圏入り口の街にも寿司屋さん
オリジナル・ソコス・ホテル・バークナの向かいにあるKoti Pizzaのマルゲリータピザ。ここのピザが本当に美味しくて美味しくて、滞在中3回食べました。
日本の一般的な宅配ピザのLサイズが、こちらではMサイズです。
そして、フィンランドで絶対に食べたかったサーモンスープ
クリーミーなスープ…
そのスープを吸って口の中で溶けてなくなるサーモン…
北欧の冬に凍えた体に沁みます。
メインのステーキもさることながら、付け合わせのガーリッククリームポテトが絶品でした。
そしてデザート。
こちらの料理をいただいたのはオリジナル・ソコス・ホテル・バークナ内にあるレストランのフランマンニでした。
ロヴァニエミとお別れ
あっという間にロヴァニエミを離れる日が来ました。
雑貨屋さんで買ったフィンランド国旗をスーツケースに貼りました(この後旅行先で国旗ステッカーを買いスーツケースに貼ることがルーティンになりスーツケースがすごいことになってきます)
ホテルをチェックアウトし、日本で買ったフィンランド語の指差しブックにあった「タクシーを呼んでください」の一文を見せ待つこと数分陽気なドライバーさんが来てくれました。
そしてあっという間にロヴァニエミ空港に到着。
その後もあれよあれよという間に手続きを終えロヴァニエミ発ヘルシンキ行きのAY428便に乗り、大苦戦した入国審査と違いいとも簡単に出国し成田に向けAY073便に飛び乗りました。
初海外一人旅からの帰国
帰りの機内ではほとんど寝ていました。
憧れていた街には行けたものの見えなかったオーロラ
極端に短い昼間
慣れない英語でのやり取り
圧倒的な孤独感
本当に疲れていました。
そして「当分海外にはいかなくていいな」と小さな窓から空を眺めつつ考えながら、成田空港に着陸し初めての海外ひとり旅は終わりを迎えました。
フィンランド・ロヴァニエミ旅行の予算について
ツアー(フリープラン)代:¥137,710
(内訳/¥125,000旅工房海外パッケージツアー・/¥5,910空港使用税・/¥6,800燃油サーチャージ)
オーロラツアー代:¥10,000
海外旅行保険:¥2,540
WiFi:¥9,532
お小遣い:¥30,000 (250€ レート¥119.92)
計¥189,782
でした。現金250€もありましたが、私が訪れたお店のほぼ全てがクレジットカードに対応していたため、現金はあまり使いませんでした。
※なお、こちらに記載の料金及びレートは2016年11月時のものとなり、現在のものとは異なります。
最後に
疲れ果てて帰国した3ヶ月後の仕事終わり、私はタイ・プーケット行きのチケットを握りしめて羽田空港 国際線ターミナルにいました。
ここから怒涛の海外一人旅ライフが始まるのでした。