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コロナ禍週末台湾旅行記【羅東・台北滞在編】

一つのツイートから突如始まった1泊4日超絶弾丸寝不足確定週末台湾旅行、この記事はその旅行記第三弾【羅東&台北滞在編】である。

第一弾台湾入国編・第二弾花蓮滞在編を見ていないという方は、そちらに突如台湾旅行をすることになった顛末や花蓮滞在記などが書かれているので、第一弾からお読みいただくとわかりやすいかと思う。

コロナ禍週末台湾旅行記【入国編】

コロナ禍週末台湾旅行記【花蓮滞在編】

長編(台湾入国編・花蓮滞在編・羅東&台北滞在編・台湾出国編の四部作)となることが予想されるので、ぜひお手隙の間に暇つぶし程度に読んでいただけたら幸いである。

ちなみにこの旅行記に有益な情報はほとんどない。

ただただ三十路既婚社畜リーマン3年ぶり7回目の台湾一人旅の様子を、ダラダラと綴っていくだけなので、その辺りだけご承知おきいただけたら幸いである。

この記事は特に後半の台北でのチャーハンの部分を読んでいただけたら嬉しいです!!

ではいってみよう!!

大雨の羅東に魅了されて

花蓮から台鐡で羅東に着いたが、羅東は生憎の大雨。

折りたたみ傘しかなく、ずぶ濡れになること必至だったが台湾旅行最終日だし着替えはある、諦めて雨の羅東を楽しむこととする。

まずはスーツケースを預けようとコインロッカーへ行くが、どうも故障しているようで空きはあるのにロックがかからない。

他のロッカーを見ると皆鍵をかけずに開いたまま荷物を入れている……

さすがにこれはできないので、諦めてスーツケースを引いて歩こうかと思っていたところ、近くにいた警察官2人が声をかけてきた。

中国語で何を言っているかはわからないが、色々試してくれてる。

しかし結局ダメでどうしたものかとなっていると、腕時計を指差し「何時まで預けるんだ?」というような事を聞いている気がしたのでこちらも腕時計を指差し「14時まで」と返すと、おおお!!!といった感じで駅の奥を指差す。

きっとその先にこの問題を解決できる何かがあるのだろう。

謝謝と伝え、向かってみる。

なんと手荷物預り所があった……

なるほど、営業時間があったから時間を聞いてくれたのか……

ありがてぇ……

ここは自分だけでは到底見つけることはできなかったと思う。

警察官お2人には感謝してもしきれない。

 

料金はこのようになっており、私のスーツケースは101〜150サイズで50元だった。

 

荷物を預けるとこのような引換券を渡してくれるので、無くさぬよう保管する。

 

スーツケースを預け身軽になったところで羅東の街へと繰り出す。

やはり美味しそうなお店が多くたまらなくそそられるが、羅東では絶対に食べたい物があるので断腸の思いでスルー。

ちなみに羅東もこのように″屋根のある歩道″があるので、大雨でも意外と快適に街歩きすることができる。

こういう点があるから台湾は好きだ。

 

過積載おばちゃん、大雨の中大変そうだけど事故には気を付けてほしいなと願う。

 

羅東の街並みがこれがまたすごくいい、今まで訪れた台湾の都市とは全く違う雰囲気である。

古くからあるであろう建物はローカル感を醸し出し、雨なのにどこも活気が溢れている。

 

ドキドキワクワク状態で歩いているとこれまた派手な廟(寺院)を見つけたので、中に入ってみる。

 

すっすげぇ……

圧倒的な派手さの中にある息を呑む荘厳さ、廟内にはお線香の香りが漂い落ち着く。

こんな場所が街中にポンっと現れるのだからすごい。

 

そしてそんな廟の裏側にある金物屋さん。

既に羅東が大好きになってしまった。

 

そんなこんなでずっと来たかったにんにく料理を食べに来た。

北門蒜味肉羹 北門蒜味肉羹

お目当てはこれである。

刻みにんにくやフライドにんにく、すりおろしにんにくなど大量のにんにくが入っていて最高に美味いやつ。

とんでもなくパンチが効いており、パワーが湧いてくるような料理だった。

 

さて腹も膨れたところで、改めて羅東の街を歩く。

雨足が強まってきたが、ここでとんでもなく魅力的な場所を見つけてしまう。

 

洒落っ気のない台湾だ……!!!

言葉では上手く形容できない空気感、圧倒的な活気、観光客などいないローカル感。

例えるなら正月時の上野とでもいうべきか、いや、それ以上にカオスである。

なんせバイクも車も走っているのだが、歩いていると後ろから軽くぶつけてくる。

たまらない……

500mほどのこの通りを何回往復したことだろう。

雨も忘れて歩いていると、脇道に市場のようなエリアを見つけたので入ってみる。

んんんんんんん120点!!!!!

肉魚野菜なんでもありな完璧な市場だ……

羅東という街は心にブッ刺さりまくる。

 

この市場で働く人々の刃物も磨いているであろうお店もあった。

絵になるなぁ……

 

1時間ほど徘徊し外に出てみると、かなり大きな建物なようだった。

どローカルな市場の上にはニトリもあったとは、気付かなかった。

 

後ろ髪を引かれながらドストライクなエリアを離れ、台湾らしい歩道を歩く。

次台湾に来たら羅東で宿泊したい。

まだ台湾にいるのにもう次の台湾旅行の予定を立ててしまう、そしていつもそれを実現する。

きっとあと100回は台湾に来そうだなと考えながら羅東バスターミナルへ向かい、台北行きのバスへと乗り込んだ。

大都会台北でお上りさん

羅東からバスで揺られること40分、台北に到着する。

バスの車窓から眺める景色が花蓮や羅東とは明らかに違い大都会感が香っていたが、バスを降りてもやはり大都会、街ゆく人々はもちろん犬までもお洒落に着飾っている。

そんな中スーツケースを引き、寝不足でヨレヨレの状態で歩く私。

お洒落雑貨屋さんナチュラルキッチンを発見。

翌日の10月31日はハロウィンということもあり、ハロウィンの飾り付けが前面に押し出されている。

以前妻が「うちハロウィンの飾り付けだけないなぁ」なんて言っていたことを思い出し、スーツケースをガラガラ引きながら入店しハロウィンの飾り付けを眺める。

すると若い店員さんが何やら中国語で話しかけてくださったが、私が外国人だとわかるとすかさず英語に切り替えて話してくれた。

「荷物レジで預かるよ!ちなみにその小さなカボチャの置物は値札ついてないけど50元!!可愛いよね!!」そんな事を話してくれた。

何気ない会話だがやはり楽しい、小さなカボチャの置物を買っていくことにした。

 

さて今引いている重すぎるスーツケースをどうにかしなければならない。

しかし、台北地下にあるコインロッカーを巡るもどこも空いていない。

一つ空いている大型荷物用コインロッカーがあったが、直前で女子二人組が小さな紙袋を入れ空きがなくなってしまった。

大型荷物用コインロッカーに小さな紙袋を一つ、このなんとも言いようのない無念感に押し潰されそうになりながらもコインロッカーを求めて歩くこと20分、ようやく見つけた。

唯一空いていた大型荷物用ロッカーにスーツケースと絶妙に邪魔だった上着をブチ込み、身軽になって台北へと繰り出す。

 

本当に大都会だな……

親の故郷より多く訪れているであろう台北の街だが、花蓮や羅東からくると改めてその規模の大きさに驚く。

田舎から出てきたお上りさん気分である。

そしてこの辺りで海外一人旅難易度が0になる。

異国感は十分に感じるものの、もう一切の迷いもなければ不安もない。

 

ハロウィン前日、若者が集まる街はいつもより活気があり、コスプレなどを楽しんでいる方々も多かった。

 

そんな若者たちを横目に私は小籠包を目指していた。

お店はここ、梁山泊小籠湯包。

梁山泊小籠湯包

台北駅からも歩いて行ける距離にあるこのお店は、肉汁たっぷりの絵に描いたような小籠包を出してくれるお店である。

 

梁山泊小籠湯包

注文し待つこと数分で出てきたのがこちら。

肉汁タップタプである。

7個なんて一瞬で食べ終わってしまうが、この後も食事の予定があるため我慢する。

 

続いて「こんな大都会に来たのだからお洒落なとこにも行こう」と思いたち、周辺にあるカフェを検索し行ってみるとさすがは若者の街、どこも満席で入れない。

すると一軒のカフェを去ろうとしたタイミングで、外にいた大学生風のお兄さんが話しかけてきた。

「ここから徒歩2分くらいのところにおすすめのカフェあるんだけど、もしよかったら案内しようか?」

なるほど、国によっては一撃で断るところだが問題ない雰囲気だったのでお願いしてみる。

道中「そのカフェはジャパニーズスタイルでめちゃくちゃ好きなんだ」と話してくれたので「わい日本人やで」と話すと「おいおいおいおい日本人にジャパニーズスタイルおすすめしちゃったよ!!」と大笑いしていて、2人して笑っていたらあっという間に到着した。

それがここ。

確かにお洒落な雰囲気が漂っている。

ここで案内してくれたお兄さんとハイタッチして別れる。

が、中に入るとなんと満席。

お兄さんはもういないし、諦めることしかできなかった。

とはいえ、台湾の方と少しでも話せて笑い合えたことが幸せだったので、これもまたいい思い出である。

 

とぼとぼと台北を歩いていると、とんでもなく心惹かれる光景と出会った。

大都会台北でもやはり台湾らしい光景は多くある、また改めて台北も回りたいなとしみじみと思った。

世界一美味いチャーハンと衝撃の事実

そんなこんなで結局お洒落カフェには行けなかった私は結局メトロへ飛び乗り、士林夜市へと向かう。

妻の地元の神戸より迷わずメトロに乗れるのだから面白い。

士林夜市の最寄り駅、懐かしい光景である。

 

しかしこんな球体あっただろうか……

というかこれはなんなのだろう。

などと考えているうちに士林夜市に到着した。

コロナ禍で客足が遠のきかなりのダメージを受けたと聞いていたが、相変わらずの活気で安心。

お店もほぼ以前と変わらずオープンしている感じがした。

ある程度歩き、地下フードコートへ行く。

士林夜市地下フードコートは初めて台湾に来た時から来ているのだが、ここには世界で一番美味いチャーハンと空芯菜炒めがある。

台湾でおすすめを聞かれると、真っ先にここのチャーハンをおすすめするくらいにはお気に入りで、コロナ前はここのチャーハンを食べたいがために無理やり台湾乗り継ぎの便を予約し、乗り継ぎの数時間でここに来たこともある。

そんなフードコートだが、やはりここもコロナの影響を受け客足がなくなり閑散とした状態がYouTubeなどで流れていたためかなり心配していた。

実際行ってみると、数件のお店が閉じていて空きになっているエリアもあった。

では私が大好きなお店はどうか。

以前あった場所にはなんと別の店が入っていた。

なくなってしまったのか。

しかし認めたくない私は、思い違いだと自分に言い聞かせ、以前来た際に撮影したお店の写真を見ながら場内を探し回る。

すると1人の女性に話しかけられる。

明らかに客引きのトーンではない。

「それ私!!」

なんとその写真に写った女性店員さんが声をかけてきた。

ミラクルここに極まれり。

ようやく見つけた。

士林夜市

どうやらお店の場所を変えて(規模を大きくした)営業していた。

「閉店しているのではないだろうか」なんてのは杞憂、なんせ規模が大きくなっていたのだから(笑)

早速腕を引かれ店内に入る。

 

変わらぬメニューに目をやる。

といっても注文するものは決まっている、チャーハンと空芯菜である。

すると1人の男性店員さんが来た。

「何回目!?何年ぶり!?」と嬉しそうに聞いてくる、3年以上ぶりであること、ここのチャーハンと空芯菜が世界で一番好きなこと、来れて嬉しいことを拙い英語で伝える。

そして来る度にいつも鍋を黙々と振っていたおじさんは元気か、鍋を振る当時の写真を見せながら聞いた。

すると男性はトーンを下げこう言った

「彼は亡くなった」

私が驚いていると彼は続けて話した

「俺の父さんなんだ。彼は2年前に事故で亡くなった」

言葉にならない衝撃。

おじさんとは話したこともないが、何度も彼の作る料理を食べてきた。

そんな彼が来ない内に亡くなっていた。

残念ではあるが、彼がいなくなった後もこうしてお店は残り、なんなら規模を拡大し営業している。

悲しいような嬉しいような、複雑な思いを抱えつつ店内を眺める。

コロナ前と変わらずに繁盛している店内は、もうとっくに前に進んでいるように見えた。

 

士林夜市 士林夜市

ボーッと空気に浸っていると、世界で一番好きなチャーハンと空芯菜炒めがきた。

金属の皿にペラペラなレンゲ、何も変わっていない。

撮影も早々に一口食べる、やっぱり変わらず美味しいチャーハンと空芯菜炒めだ。

ふと厨房に目をやると、私を引っ張った女性店員さんも息子さんもめちゃくちゃ笑顔でこちらを見ていた(笑)

こちらもグッドポーズで返し、ゆっくりと世界一を満喫する。

名残惜しいが最後の一口を食べ、立ち上がると息子さんが「一緒に写真撮ろうぜ!!」と声をかけてきた。

お互い笑顔で写真撮影をし、また必ず来ることを約束し店を出た。

 

【週末台湾】2日間で食べた食事まとめ【花蓮・羅東・台北】

このお店はもちろん今回の台湾旅行中に食べた物をまとめた記事もあるので、気になる方はこちらもご覧いただけたら嬉しい。

旅の終わり、桃園空港へ

大好きなチャーハンを食べることができ、もう心残りは無くなったところで空港へ向かうまで残り2時間程度となった。

心残りはない、しかし最後の最後まで台湾を満喫していきたいので最後の足掻きとばかりに台北を歩く。

そうそう、こういう店の雰囲気が好きだなとしみじみしながら歩きを進め、ここに来た。

 

寧夏夜市である。

歩けない程の狭い道に食事系の屋台が多く軒を連ね、旅行客のみならず地元民も食事を楽しんでいる。

 

私はここ方家の鶏肉飯が大好きなのだが、もう胃は一杯だし席も満席だったためお店の無事を確認して通過した。

こうしてまた次の台湾旅行の理由ができてしまうのだ、台湾旅行に終わりはない。

 

50嵐

寧夏夜市を去り台北駅へと向かうが、道中タピオカドリンクの50嵐があったため立ち寄りタピオカミルクティーを注文する。

夜の台北を眺めタピオカミルクティーを啜りながら、旅の終わりを感じる。

数時間後には私は日本だが、ここはそんな事関係なしに変わらず時間が流れていくのだろう。

 

やっぱり台湾が世界で一番好きな国だなと、再確認しながら台北駅に到着した。

 

最後の一コマまで絶対に見落とさぬよう、目に映るもの全てを写真に収めていく。

この国が、この国に住むすべての人々が、今後もずっと変わる事なくあり続けますように。私はただの一介のお気楽旅行者に過ぎないが、そんな事を願いながら歩く。

 

そんなしんみりしている所に突如すき家が現れ「え??すき家、そのまますき家過ぎんか?普通に牛丼食いてぇな?」などと忙しなく感情がぐるぐるしながら、桃園空港行きの空港メトロへと乗車した。

 

桃園空港メトロはやはり乗りやすい、なんせ大型荷物置き場が本当に充実している。

そこかしこに荷物棚があり、大型荷物を持った人が座れるよう広い間隔になっている座席もある。

これはさすがに日本も見習ってほしい……

そう1人ごちりながら、台湾の夜景を眺めている内に桃園国際空港に到着した。

 

コロナ禍週末台湾旅行記【出国編】に続く……