中国・上海で2020年を迎えて1月2日に羽田空港に戻ってきた私は、新年を海外で過ごそうとワクワクする人や自分と同様に海外で年越しをして帰国した人々を国際線ターミナルで眺めながらこう思った
ああ海外旅行に行きたいなぁ
繰り返すがこれは私自身も帰国してすぐのことである。
気付くと私は羽田空港到着ロビーのベンチでトルコ・イスタンブール行きのフライトを予約していたのだった。
上海から帰国する
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羽田で国際線フライトボードを見た瞬間猛烈に海外旅行に行きたくなる(ここで突如気絶)
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エティハド航空「ご予約ありがとうございます」(ここで意識が戻る)という事で気付いたらトルコ行きのチケットを買っていたので来月はイスタンブールでぶらぶらします!! pic.twitter.com/61T3pIqryq
— GENKI@一人旅会社員 (@weekendtrip_gk) January 2, 2020
旅行中毒とはこのこと。
当然トルコもお決まりの弾丸旅2泊6日だ。
丸一日観光できるのは1日だけ。
たった1日で何ができるのかはわからない。
だが、予約したからには短期間でしっかりとイスタンブールを楽しむ所存。
実際のところ2泊6日でイスタンブールのほんのさわりの部分だけだが十分感じられたのだった。
今回はそんなトルコ旅行の旅行記を書いていく。
時たまに有益っぽい情報もあるので、トルコ旅行を計画している方やトルコに行ってみたい方に読んでいただけたら幸いである。
目次
中東御三家の三男エティハド航空でイスタンブールへ
日本からイスタンブールまでターキッシュエアラインが直行便を出しているものの、今回は中東UAEのアブダビを拠点としているエティハド航空で行くことにした。
エティハド航空は中東御三家と呼ばれる中東航空会社3社(エミレーツ・カタール・エティハド)の一角。エミレーツ航空やカタール航空は世界的にも注目されているものの、エティハド航空はどうも評判が芳しくない。
しかし評判は評判、実際に乗ってみたら実はいいかもしれないなどど考えながら予約をし搭乗した。
エミレーツ航空推しであり、カタール航空も数ヶ月前に利用した私の感想としては
世間の評判はあながち間違っていないなということであった。
だってドリンクやスナック類が有料だったんだもん…
トルコ旅行とは思えないフライトスケジュール
エティハド航空を利用してみたかったということもあり予約をしたが、予約をした後になりもう少し余裕のあるスケジュールにすればよかったなと少しだけ反省した。
往路
- 2/7成田 17:10発→アブダビ 00:40着+1
- 2/8アブダビ 09:30発→イスタンブール 13:30着
復路
- 2/10イスタンブール 14:50発→ アブダビ 20:10着
- 2/10アブダビ 22:15発→成田 12:45着+1
1日目午後着、2日目丸一日観光、最終日朝にはイスタンブールのホテルを出る必要がある。丸一日観光できるだけマシだと自分に言い聞かせるが、このフライトスケジュールはなかなかにタイト。
特に往路に関して言えばアブダビで約9時間の乗り継ぎ時間がある。
本来であればアブダビ観光の1つでもしたいところだが、いかんせん到着が深夜である。いくらアブダビとはいえ深夜に楽しめるとは思えない。
結果だだっ広いアブダビ国際空港でただただだらだら過ごすのであった。
仕事終わりに成田から経由地のアブダビへ
午前中だけ労働に励み意気揚々とエティハド航空が待つ成田国際空港第一ターミナルに向かう。
2020年2月初旬、この頃はまさに某ウイルスに世間が騒ついている真っ只中であった。
具体的にいうとミクロネシア連邦が日本からの直接入国を禁止にしたぐらいの頃でまだ成田空港も利用者がいた時期である。もちろんエティハド航空チェックインカウンターも大混雑。ほとんどが大手旅行代理店の荷物タグを付けた団体客であった。
また中東系の航空会社は特にだが、乗り継ぎ利用者が多いため私はとにかくオンラインチェックインをオススメしたい。大混雑のチェックインカウンターをよそにオンラインチェックイン済みの私は待ち時間5分ほどで搭乗手続きが完了したのだった。
搭乗までの間に全身の穢れを落とし身を清めるため出国エリアでシャワーを浴びる。
今回利用するシャワールームはここ。
30分1,050円で利用することができる。
非常に愛想のいい紳士スタッフに見送られシャワールームに入る。
室内は狭く設備も古いものの当然バスタオルやアメニティも揃っているため快適そのものであった。
成田空港第一第二ターミナル出国エリア内にある有料シャワーについてはここにまとめたので気になる方はこちらをみてほしい。
すっきりして14番ゲートに向かうと、今回乗るエティハド航空がいた。
機材はボーイング787ドリームライナーボーイング最新鋭の機種である。
あっという間に搭乗が始まり機内に入る。
今回も機体最後尾の座席を選択したため満席の機内を端から端まで歩き座席に着く。
数時間前まで仕事をしていたとは思えない、最高な気分である。
さて12時間のスライトはというと快適ではあった。
快適ではあったのだが、少々気になるポイントが2点あった。
まず1つ目
Wi-Fi無制限プランがない点
約30ドルで300MBはさすがにコスパが悪すぎる。
そして2つ目
ドリンクやスナック類が有料な点
食事中はさすがにドリンクの選択はできるものの、それ以外の時は水のみである。
LCCにちょっと毛が生えたくらいだろうか。いやまぁ低運賃で乗ってるエコノミークラスユーザーは黙ってろって話なのでしょうが。
しかし機内食は美味しかった。
特にこのペンネアラビアータは本当に美味しく、4フライト中3フライトで食べてしまった。
また機内エンターテーメントはというと、日本語字幕や日本語音声がなく英語に疎い私はひたすらに邦画を見る以外の選択肢はなかった。
その他は特に問題もなく深夜のアブダビに到着したのだった。
アブダビで9時間待機。ボロボロの機体でイスタンブールへ
深夜のアブダビ国際空港は同じくUAEのドバイ国際空港同様混雑していた。
しかし乗り継ぎまであと9時間。全く気にならない。
セキュリティチェックを抜けひとまずラウンジに向かう。
アブダビ国際空港にはプライオリティパスで入ることのできるラウンジが2つあり、今回はAl Dahbiラウンジに向かった。
ラウンジ内は当然ながら快適。最高の場である。
特に半個室の仕切られた座席が落ち着く。
もちろん食事も飲み物も食べ飲み放題。
そして何よりシャワールームが広くて綺麗でアメニティも完備でもう言うことなし。
イスタンブールに行くのが面倒くさくなるほどの快適さだった。
しかしそんな快適なラウンジを搭乗の5時間前に退出しなければならない。
このチケット右上に小さく書かれた数字を見てもらいたい。
4時間の制限時間があったのだ。
早朝4時に空港に投げ出された私は快適なラウンジから一転ベンチで仮眠をとるのだった。
そしてあっという間にイスタンブール行きのフライトの時間になった。
今回乗る機種はなかなか年季の入ったエアバスA321
LCCなどで使われている機種の気持ち大きい版みたいなものだ。
その機内がまた中東御三家などと言われていいのだろうかと思うほどに年季が入っているではないか。
そして機内は会社運営が心配になるほどにガラガラ。
フライトは約4時間程度であっという間だった。
イスタンブールからの帰りは足下広々シートに進化
時系列が前後するが、帰りはアブダビ国際空港での乗り継ぎ時間が短かったためラウンジに行くことができず、無料シャワーを使ってみた。
これはこれで快適だった。
無論ここにはアメニティやタオルなどはないので利用する際は準備が必要だ。
シャワーを浴びてゲートに行ったらすでに搭乗が始まっていたため私も改札パスポートとチケットを渡すと突如
ピィィィィィィィ
とけたたましい電子音が響いた。
何かと思ったら座席が急遽変更になり、チケットが交換された。
15H
と書かれたチケットを持ち機内に入るとなんとその席は
足下広々最前列座席。
これは快適。
実質ビジネスクラス感覚である。
おかげさまで一瞬でフライトが終わった。
ベラベラと貶してごめんねエティハド航空。この座席に関しては最高だったよ。
エティハド航空とアブダビ国際空港についてはこちらに詳しく書いたので気になる方はぜひ読んでみてほしい。
今回宿泊したホテルはスルタンアフメド地区で一番いい
今回の宿は旧市街のスルタンアフメド地区にあるThe Ambassador Hotelを予約した。
このホテルを取った理由はいくつかあり
- エアポートバスのバス停がすぐ近くにあり空港から直接アクセスできる
- アヤソフィア・ブルーモスクが目の前
- 新市街やグランドバザールも余裕の行動範囲内
- トラム(路面電車)のスルタンアフメド駅近く
といった感じ。さらにはこの辺りにしてはお値段もお安く2泊3日で14,000円
結果として
あれ?イスタンブール来るならこのホテル以外の選択肢ないな?
という結論に至った。
その理由は屋上テラスからのこの景色。
120点である。
ホテル側もこの景色が自慢のようで部屋を案内するよりも先にここを案内されたくらいである。
アヤソフィアも新市街も見渡せるこの屋上テラスがあまりにも素晴らしく、暇さえあればここに行っていた。
トルコイスタンブールの
・夕焼け
・夕焼けに照らされるアヤソフィア
・夕焼けに照らされるブルーモスク
・街中に響き渡るアザーン(音量注意)のスペシャルコンボを詰め合わせたハッピーセットみたいな動画。
「異国に来てるなぁぁ」と思える本当に素敵な瞬間でございました。 pic.twitter.com/Uxg1L9Xxky
— GENKI@一人旅会社員 (@weekendtrip_gk) February 16, 2020
動画ではこんな感じ。
夕方のイスタンブールの街に流れる大音量のアザーンがまたいい雰囲気を出している。
部屋自体も快適に過ごすことができ問題なかった。
強いて言えばたまに冷蔵庫が唸るのが気になったことくらいだろうか。
今回宿泊したThe Ambassador Hotelについてはここにまとめた。ぜひ覗いてみてもらえれば幸いである。
イスタンブールの主要観光地を駆け足で巡る
さて丸一日しか滞在できない今回は1分たりとも無駄にはできない。
イスタンブールは比較的広域に観光地が点在しており、旅行計画初期の段階ではなかなか土地勘を掴むのは難しいかもしれない。
ひとまずは旧市街と新市街というワードを頭に入れておく必要がある。
旧市街→ブルーモスクやアヤソフィアなどがあるエリア
新市街→ガラタ塔やイスティラーク通りなどがあるエリア
とてつもなくざっくりだが大体はまずこのように覚えておくといい。
今回は午後に到着しまだまだ時差ボケでぐだぐだな体を引きずり1日目はグランドバザールとブルーモスクに行き、2日目はアヤソフィアやら新市街やらを回るというプラン。
短期滞在の場合いかに無駄なく回るかが大事なポイントになってくる。
と言いつつも、ひたすらホテルの屋上テラスでコーヒーを飲んだりしても意外と焦らずに回ることができた。
空港からスルタンアフメドへはエアポートバスがベスト
観光地の紹介の前に空港から市内への移動方法をサクッと解説。
前述の通り今回のホテルはスルタンアフメドに取ったため、エアポートバスで直接アクセスすることができる。
これはイスタンブール新空港のバスプールにある案内板だが、少し見にくいものの17番バス停からスルタンアフメド行きのバスが出ている。
ここのバスは予約制ではないため、来たバスやいるバスに乗る。
ちなみに乗るにはイスタンブールカードと呼ばれるSuicaやICOCA・TOICAなどのような交通系ICカードが必要になる。
初めてのイスタンブールであれば、乗車前に手に入れておきたいところ。
イスタンブール新空港のバス停にこのような券売機があるのでここで購入しよう。
また交通系ICなのでチャージなどもできるが、それもこの機械からできる。
これはトラムの駅や地下鉄の駅にもある。
今回乗車したバスにはとにかく日本人が多く、日本の路線バスに乗っているのかと錯覚するほどだった。
イスタンブール新空港からスルタンアフメドまでは約1時間ほどで到着である。
この時間も交通状況によりかなり変わるため時間には余裕を持って行動することをおすすめする。
こちらにイスタンブール新空港からの詳細な行き方帰り方とイスタンブール新空港についてまとめたので、気になる方はぜひ読んでみてほしい。
イスタンブールのモスク群を巡りオスマン建築に酔う
イスタンブールといえばやはりアヤソフィアとブルーモスクという名前を聞いたことをある方も多いだろう。
アヤソフィアとブルーモスク(スルタンアフメドジャーミィ)は世界遺産に登録されているイスタンブールを代表する観光地であり、イスラム教のモスクである。
圧倒的なアヤソフィア
アヤソフィアは以前モスク(そのさらに前はキリスト教の大聖堂)だった建物を博物館として現在は運営されている。
そのため、ここではモスク訪問時などにある服装の規定などは比較的緩い。
しかしここも神聖な場だとしっかり理解しておく必要がある。
あらかじめ行くことがわかっているのであれば、最低限マナーを守った服装で訪問したい。
説教壇と聖地メッカの方角を示すミフラーブと呼ばれるものもある。
ステンドグラスも美しい。
預言者ムハンマドや唯一神アッラーの名前が書かれた円盤。
シャンデリアも美しいものの、何より目立つのが天井に描かれたキリストの聖母子像。
荘厳なブルーモスク
ここブルーモスクは実際にモスクとして使われているため、礼拝時間などは入ることはできない。
また館内を靴を脱いで回る。
こちらにも美しい説教壇と見入ってしまう天井の模様。
首が痛くなること間違いなしといったところである。
穴場スポット!?スレイマニエジャーミィ
グランドバザールやエジプシャンバザールの近くに位置し、小高い丘の上にあるスレイマニエジャーミィが私としてはおすすめなモスクであった。
ここからは新市街を一望することができる。
立派すぎる門を超え進んでいくと
こいつぁすげぇ…
もはやよくわからない。
ここでも首が痛くなるのは間違いない。
この3つのスポットについてはこちらにまとめた。
バザールの客引きでトルコを感じる
シャチョウ!マイッタナ!モッテケドロボー!
客引きと目が合うとこのようなワードがポンポン飛び出してくる場所といえばそうバザールである。
といっても強引な客引きではないため、一種のアトラクションとして楽しむことができる。
イスタンブール旧市街には2つの大きなバザールがあり、1つ目はグランドバザール2つ目はエジプシャンバザールというものがある。
どちらも規模はとにかく大きい。
これはグランドバザールで、エジプシャンバザールも同じような館内である。
このように沢山の店が軒を連ねている。
お決まりの絨毯屋さんや
スパイス屋さん
色とりどりの土産物屋さん
見入ってしまうような食器の数々も
そしてももちろんアラビアンランプもある。
最近このランプを旅行先で買いたくて買いたくて仕方ないのだが、どうも持ち帰ることを考えると手が出ない。
その他にも食事をできる場所もあったりするのでじっくりとみて回ったら半日はかかるかもしれない。
グランドバザールの場所はここ。
トラム駅からは降りてすぐだ。
エジプシャンバザールはこの辺り。
スレイマニエジャーミィから徒歩で行くことができ、新市街へ伸びるガラタ橋も近くなのでまとめて回るにはちょうどいい立地である。
新市街はグラフィティアートだらけ
旧市街から新市街へ行くには釣りを楽しむ紳士を横目にガラタ橋を渡って行く。
新市街に到着してまず感じたのが
グラフィティアート(楽書きともいう)多くね?
ということ。
しかも非常にレベルの高い絵の数々だ。
もはや立派な作品である。
少々治安が不安になるがきっとこれが普段の姿であり、アートとして成り立っているのだと思いたい。
もちろんこの周辺はこれだけではない。
これはガラタ塔で新市街でも代表的な観光スポット。
ここは登ることができ、上ではかなり綺麗な眺めを見ることができるらしいが長蛇の列だったため即断念した。
ここはイスティクラーク通りで、ここには沢山のレストランやお土産やさん・アパレルショップが並んでいる。
ここを進むとタクシム広場へと突き当たる。
またタクシム広場にはケバブ屋さんがずらりと並ぶ一角があり腹ごしらえにはぴったりだ。
イスタンブール旅行にかかった費用は87,000円
航空券:52,700円
ホテル:14,211円
Wi-Fi:7,600円(イモトWi-Fi利用※ 半額キャンペーン適用)
海外旅行保険:2,580円(損保ジャパン日本興亜利用)
おこづかい:10,000円
計87,002円
イスタンブール超弾丸旅行のまとめ
新型ウイルスによりかなり危機感を持った旅行ではあったがかなり濃く充実した旅行となった。
やはりアヤソフィアは圧巻であったし、バザールの客引きは噂通り古いギャグを乱用してくる。
その全てを経験できただけでも超弾丸で訪れた甲斐はあったというものだ。
イスタンブールは旅行はもちろんイスタンブールで乗り継ぎついでに短時間で観光するという方も少なくはないので、今回のこの記事が誰かの役に立つと嬉しい。